食事を終え部屋に戻る。
携帯を確認すると、春兄からメッセージが届いていた。
【初日お疲れ!ちゃんと勉強したか?】
心配性だなー春兄は。
そう思いながらも内心喜んでいる自分がいた。
【何とか乗り切ったよ!明日は球技大会!】
【藍がソフトやってるところ見たかったな。
頑張れよ!!】
「…あんたが打席に入ったら動画撮って春人さんに送りつけようか」
「うわっ!充希!びっくりしたー」
後ろから画面を覗き込んでいた充希に驚き仰け反る。
「携帯に夢中になりすぎー。全く気づかないんだもん」
「ご、ごめん…」
「別に謝らんでも。ところでさ、河西のやつから連絡来た?」
「え?河西くん?ないけど…」
「そうなんだ。じゃあいいや!」
え、なんだろう気になる。
そう思っていると、メッセージ通知が来た。
春兄!と思ったけれど…
河西くんからだった。
さっき充希があんなこと言ってたから、内容も見ずに『河西くんから来たよ』と言うと、チラッとこちらを見ただけで何も答えなかった。
何なんだ?
不思議に思いながらも河西くんからのメッセージを開く。
【明日、球技大会が終わってからちょっと話したいことがあるんだ】
話したいこと?
しかも、球技大会が終わってからという時間指定。
【うん!でもどうしたの?】
【それは明日!ちゃんと話すから!】
『わかった』とだけ返して携帯を置いた。
「何か明日話があるって言われたー。どうしたんだろう?」
「…あんたにとっては嬉しい話なんじゃない?」
「充希、知ってるの?」
「いや?何となく」



