「藍、何か悩み事でもあるのか?何度声掛けても中々気づかなかったから」
「え、そうだったの?ごめん気づかなかったみたい」
「やっぱりなー。藍は昔から考え込むと周りの声が耳に入らなくなるからな。遠くから何回も声掛けるの恥ずかしかったんだぞ」
「あははっ!新しい春兄のいじめ方覚えちゃったかも!」
「おい」
頭を少し乱暴に撫でられた。
乱暴ながらも大きな手で包み込まれている感じがするのは、きっと春兄だからだろう。
「で、藍は何を悩んでたんだ?」
「んー、恋の悩み、と言いますか…」
「恋…」
春兄の顔から少し笑顔が消えた気がした。
だけどそれも一瞬のことで、すぐに笑顔が戻った。
気のせいかな?
「そっか。藍も高3だもんな」
「何それー子供扱いしてるでしょ」
「いや?藍から恋愛の話聞くことってなかったから、そう思っただけ」
そう言えばそうかもしれない。
悩むほど本気の恋をしたことがないからかな?
春兄にはたくさん悩み事を相談してきたけど、恋愛の相談はなかったかもな…
「で、新しいクラスにいい奴でもいたのか?」
「えへへ」
「何だよデレデレじゃん。とりあえず歩くか」
春兄と私は並んで歩く。
春兄は自然と道路側に立ち、私と歩幅を合わせるようにゆっくり進む。
「え、そうだったの?ごめん気づかなかったみたい」
「やっぱりなー。藍は昔から考え込むと周りの声が耳に入らなくなるからな。遠くから何回も声掛けるの恥ずかしかったんだぞ」
「あははっ!新しい春兄のいじめ方覚えちゃったかも!」
「おい」
頭を少し乱暴に撫でられた。
乱暴ながらも大きな手で包み込まれている感じがするのは、きっと春兄だからだろう。
「で、藍は何を悩んでたんだ?」
「んー、恋の悩み、と言いますか…」
「恋…」
春兄の顔から少し笑顔が消えた気がした。
だけどそれも一瞬のことで、すぐに笑顔が戻った。
気のせいかな?
「そっか。藍も高3だもんな」
「何それー子供扱いしてるでしょ」
「いや?藍から恋愛の話聞くことってなかったから、そう思っただけ」
そう言えばそうかもしれない。
悩むほど本気の恋をしたことがないからかな?
春兄にはたくさん悩み事を相談してきたけど、恋愛の相談はなかったかもな…
「で、新しいクラスにいい奴でもいたのか?」
「えへへ」
「何だよデレデレじゃん。とりあえず歩くか」
春兄と私は並んで歩く。
春兄は自然と道路側に立ち、私と歩幅を合わせるようにゆっくり進む。



