メッセージのやりとりを終えても頭の中はさっきのことばかり。
きっと河西くんは何の気なしに言ったのだろうけど、意識してしまう。
元々好みのタイプだったし、仲良くなれたし、あのセリフだし…いや、気にしすぎだ。
このドキドキは恋愛慣れしてないからだ。
男の人とそこまで接点なかったし、久々に異性と関わって少しテンション上がっちゃっただけ。
春兄も異性だけど異性じゃないようなものだし、いや、異性なんだけど、春兄とはそういうんじゃないというか…
「河西くん…」
声に出して名前を呟いてみた。
別に"好き"ではないんだ、きっと。
きっと…
そんなことばかり考えていて、夜はあまり寝られなかった。



