「どうして別れちゃったの?春兄がフられたって言うのは前に聞いたけど」
「藍は知らなくていい話だよ。これは俺の問題だから」
そう、これ以上藍は何も知らなくていい。
藍が思う"春兄"ではなくなってしまうから。
俺の過去、藍に話せるはずがないんだ。
そんな思いで言ったが、藍には伝わっていなかったみたいで…
「もしかしてまた子供扱い?私だってね、相談とか乗れるんだから。春兄が何か大変なことに巻き込まれないか不安だから、その元カノのミナミさんとのこと、私も知っておきたい」
違うんだよ、子供扱いなんてしているつもりはないんだ。
俺たちの汚れた関係性に、藍は相応しくない。
「知らなくていいこともある」
「どうして?私は春兄に色んなこと話して来たよ?だから春兄も…」
「もうやめてくれ!」
耐えられなくなり、つい怒鳴り声を上げてしまった。
藍にこのような態度をとったことは今までなかったのに…
藍との優しい時間を、南という存在に邪魔されたくなかった。
それはまるで、真っ白な布に黒い染が広がっていくよう。
「は、春…兄?」
…ごめん、藍。
俺、藍が思うような優しいやつなんかじゃないよ。
無言のまま車を走らせた。
別れ際の藍からの『ありがとう』に反応もせずにそこから去る。
なんて酷いことをしてしまったのだろう。
藍の恋愛や南とのこともあり、自分がおかしくなっているような気がした。
こんなの俺らしくない…
俺の膝の上で、藍から貰ったプレゼントが、ポツンと寂しそうに存在していた。
「藍は知らなくていい話だよ。これは俺の問題だから」
そう、これ以上藍は何も知らなくていい。
藍が思う"春兄"ではなくなってしまうから。
俺の過去、藍に話せるはずがないんだ。
そんな思いで言ったが、藍には伝わっていなかったみたいで…
「もしかしてまた子供扱い?私だってね、相談とか乗れるんだから。春兄が何か大変なことに巻き込まれないか不安だから、その元カノのミナミさんとのこと、私も知っておきたい」
違うんだよ、子供扱いなんてしているつもりはないんだ。
俺たちの汚れた関係性に、藍は相応しくない。
「知らなくていいこともある」
「どうして?私は春兄に色んなこと話して来たよ?だから春兄も…」
「もうやめてくれ!」
耐えられなくなり、つい怒鳴り声を上げてしまった。
藍にこのような態度をとったことは今までなかったのに…
藍との優しい時間を、南という存在に邪魔されたくなかった。
それはまるで、真っ白な布に黒い染が広がっていくよう。
「は、春…兄?」
…ごめん、藍。
俺、藍が思うような優しいやつなんかじゃないよ。
無言のまま車を走らせた。
別れ際の藍からの『ありがとう』に反応もせずにそこから去る。
なんて酷いことをしてしまったのだろう。
藍の恋愛や南とのこともあり、自分がおかしくなっているような気がした。
こんなの俺らしくない…
俺の膝の上で、藍から貰ったプレゼントが、ポツンと寂しそうに存在していた。



