奈央先輩がシャワーを使っている間に、守が新品の下着を渡してきた。

こんなもの二枚も用意して泊まりにくるなんて、下心有りすぎだろう。

まあ、有り難く使わせてもらうが。

「邪魔ばかりしてないで早く帰れ。」

守からしたら俺、邪魔者だよなぁ。
シャワー借りたら帰るか。

「お前、どの辺に住んでいるの?」

「隣の駅寄り。」

近すぎると泊まる口実がなくなるし、遠すぎると頻繁に来れないし、と言ったところか。
まあ、程々に頑張れって感じだな。



奈央先輩の後、シャワーを借りて身支度を整えて、守と交代する。

部屋の中には美味しそうな香りが漂い始めていた。

「もう少しで朝御飯出来るから、待ってて。」

「迷惑掛けて、すいません。」

「何、遠慮してるの。
私が誘ったんだから。

若いんだから、沢山食べなさい。

それに、守くんと三人で楽しかったし。
又、三人でご飯しようね。」

「あー、そうですね。
又、誘って下さい。」

守が嫌がるだろうな、と心の中で舌を出していた。