翌日は三人供休みだったので、夕食の後は、飲み会に移行した。

言える範囲で仕事の愚痴をこぼし合い、コンビニで飲み物を買い足ししてまでも、とにかく飲んだ。

もう、何を喋っているのかも分からなかったが、とても愉しい酒だった。




翌朝目が覚めると、床に三人並んで毛布にくるまっていた。

奈央先輩は真ん中だ。
この人は自分のベッドがあるのに、何故、床に寝ているのだろうか。

しかも、抱き枕のように俺にしがみついている。

そろそろトイレに行きたいのだが、どうやって剥がしたものか。

守を見ると、しっかりとドングリ眼を開いて俺を見ていた。

あー、これ、不可抗力だろ?
俺、悪くないよな?

まあ、さっさと帰らず、泊まり込んでしまったのは悪かったかも知れないけど。

でも、俺のお陰で姉弟のような関係壊さずに済んだんだよな。

それとも守はサッサとそんな関係を清算して、ギクシャクしたかったのだろうか。

まあ、俺には関係の無い事か。




「お早う。今、何時?」

奈央先輩がのっそりと起き上がる。
俺を抱き枕代わりにしてた事は無かった事になってるな、これは。

「あー、もう、9時かぁ。」

寝起きの声はかすれてて色っぽい。

「俺、トイレ借りますね。」

「うん。あ、どうせならシャワーもどうぞ。順番に使おう。」

「それなら、奈央先輩お先にどうぞ。俺、まずはトイレだけ済ませます。」

「了解。」