「佐東君、今日も残業?」

決算期なので、皆忙しくて残業の日々だ。
家に帰っても、おざなりにシャワーを浴びて寝るだけだ。

「残業、ですね。でもそれは、奈央先輩もですよね?」

「うん、そうだけど。
あー、キミ、どの辺に住んでいたんだった?」

「?二つ目の駅ですが。どうかしました?」

何が言いたいのだろうか?

「うん、一緒に帰ろう。私も同じ駅だから。
明日に回せる物は回して、さっさと今日の分片付けて帰るよ!」

うん?、、、??

まさか、痴漢とか、ストーカーとかに遇っていて、俺に助けて貰いたいとか?

うん、、、まさかね。

取り合えず、仕事片付けるか。








「ほら、洗濯物持って、コインランドリー行くよ!

全く、こんなに溜めちゃって!

ワイシャツの汚れやシワは目立つんだからね。

いくら仕事が忙しいって言ったって、限度があるでしょうが!」

はい、洗濯物溜め込んだのを見抜かれて、コインランドリーに連れ出されただけでした。

やっぱりこの口調は、口うるさい姉だよなぁ。