俺はあの日から
優に会っていない…。
合わせる顔がなかった。


あの日
優を家に送って
俺も自分の部屋に
帰って来た時
登録していない
番号から電話があった。

いつもなら
知らない番号は
出ないように
しているけど
何故かその日は
電話に出てしまった…。



「はい。」




「…………。」



「もしもし?」



「幹斗…?」



何処かで
聞いたことある声だった。

それは
元カノのあきだった…。



「俺彼女出来たから、切るぞ。」



「待って!」



あきの必死さに
俺は電話を切るのを
やめた。



「なんだよ。」



「あたし、誰の子か分からない赤ちゃんが出来たの…」



俺は聞いたあと
後悔した…。
俺にどうしろって
言うんだよ…
俺には大切な優が
いるんだよ。



「どうするだよ。」



「もうおろせないの。」



あきれた…。
なんでもっと早く
検査とか病院
行かなかったんだよ…。