離婚前提策略婚。─続編─【改訂版】

─ん?夜景って…


「うわ!なんでここに?!」


よくよく外を見ると、視界にはあの夜景が広がっていた。


「はあ?まさか今気づいたのかよ」

「え、うん」

「信じらんねぇ」


だ、だって考え事ばかりしてて、周りを見る余裕なんてなかったんだもん。


龍成ってば、ここに来たくて運転したんだ。

なんだかんだでロマンチストだよね。…違うか、チャラいだけか。


「……地獄って、そんなひどかったの?」

「ひどいなんてもんじゃねぇよ。二度と経験したくねぇ」

「お、お疲れ。よく頑張ったね」


死にかけの顔をする龍成に、こんなことしか言えないわたし。


「一ヶ月半、ひたすら仕事に打ち込んだのは、お前と過ごすちゃんとした時間を得る為だ」

「…え?」