離婚前提策略婚。─続編─【改訂版】

いや、んなわけねぇ。俺はどこからどう見ても完璧だ。

非の打ち所なんてまるでない、完璧な…


「こちらのお席になります!」

「…神田さんですか?」


ふと顔を上げると、スーツ姿の見るからに好青年な若い男が一人。


……こいつか。


用紙をしまい、立ち上がり仕事用の笑顔を作る。


「はい、神田と申します!五十嵐さんでいらっしゃいますか?」

「はい。五十嵐です。今日はよろしくお願いします」

「こちらこそよろしくお願いします」


互いに名刺を交換する。


電話とは印象が違うな。すーげぇ爽やかだ。それに万人受けする顔だな。若干笑顔がエロいけど。これでキャバクラ好き?には見えねぇな。


「どうぞ座って下さい」

「あ、はい」


椅子に座りメニューを広げ、飲み物などを注文。


早速本題に入る。