…うーん……。なんか体が重い。重い上にだるい。


なにこれ……二日酔い?そんな飲んでないんだけどな……。……ていうか今何時?

時計……携帯……


「──いってぇ……」


寝ぼけながら無造作に手を動かして携帯を探していたら、何かに思いっきり手が当たった。

そして男の声……。


男の……男?!


ガバッと起きると隣で痛そうに頭を押さえる龍成が。


それを確認した瞬間、クラッと目が回る感覚。

わたしも頭を手で押さえる。


「おはよう、華乃ちゃん」


伸ばされた手が、わたしの髪に触れる。

俯いていた顔を上げ龍成を見ると、優しい眼差しで微笑んでいた。

つられてわたしも微笑む。