龍成の言葉に何も返すことができない。


そんなわたしの目を、一ミリも揺るがずに見つめる龍成。

わたしも、目が離せない。


一瞬にして空気が変わる。

わたし達の空間だけ、時間が止まったみたい。


少しずつ、わたしと龍成の距離が近づいていく。


震えだしそうになるくらい、ドキドキが半端ない。


25歳にもなって、これだけでドキドキしているわたし。

でもそんな自分が嫌いじゃない。


だってそれだけ好きなんだもの。


こんなにも好きな人との両想い、いくつだったってドキドキしちゃうよ。


けど、この感情は「好き」だけじゃ収まらない。


──愛しい。この言葉が一番しっくりくる。

どうしようもない愛しさが溢れていく。


龍成、愛して……