突如真顔になった龍成に戸惑いを感じる。 

未だに手は掴まれたまま。


「あれが俺じゃなかったら完全お持ち帰りコースだからな」

「あんな飲み方しょっちゅうしてるわけじゃないから!」


龍成とだからだっての!


「どんな飲み方でもだめだ。これは我が家の法律。法律ってより家訓か?ま、なんでもいいわ。決定」

「決定って、また随分勝手じゃないの。ていうか結婚してないし」

「うるせぇな。文句言ってるとちゅーするぞ」

「っ…。」


や、やだ、わたしったら、いつも流すところをそのまま真に受けちゃったよ!

わたしの馬鹿っ!顔が、全身が熱いっっ!!


きっとこの距離のせいだ!ちくしょう!!


「んな可愛い反応されると理性崩れるんだけど」

「──」