離婚前提策略婚。─続編─【改訂版】

はっと気づく。

わたしと龍成の距離。


それは結構な至近距離で、思わず言葉をなくしてしまう。

胸が高鳴り顔が火照るのが自分でもわかった。


「…酔ったお前、すっげー素直で可愛かった」

「──っ」


今度は優しい笑顔。からかってない、本当の笑顔。


…龍成は本当にずるい。

こんな顔されたら、なんだって許せてしまう。


「わ、赤くなってる。かーわいー!」

「ま、またすぐからかう!そういうのやめて!もう離して!」

「本音ですよ。これだから俺はお前から目が離せないんだ」

「…悪趣味」

「なんとでも言え。だけど、俺以外の男と飲むのは絶対許さねぇからな」

「な、なによいきなり」