「「……。」」 お互い無言で歩き続ける。 ええい、勇気出して聞いちゃえ! 「ドッジボールのとき、助けてくれてありがとうね。」 「あぁ、別にいいよ! 女子にあんな強いボール当たって怪我したら危ないもんな。」 片岡くんと目が合う。 その視線から目が離せなかった。 「あ、あのさ、なんであのときわたしのこと『莉子』って呼んだの?」