わたしのいちばんすきなひと。





「部屋…綺麗にしてるんだな。」


翔くんがわたしの部屋をまじまじと見る。


「…まぁね!あんまり見ないでよー?」

一人暮らしを始めてから
自分の好きな家具を買って好きなように模様替えして…わたしはこの空間がとても好きだ。





「……今更だけど彼氏怒らないか?俺がここにいたら…」


しばらくしてから翔くんはそう言ってきた。


その言葉にわたしは下を向く。


何も言えなかった。
怒るだろう、きっと。


本気でわたしを好きでいてくれてる蒼くん。
一緒に暮らさないかと…結婚までも考えてくれている彼をわたしは…




「……はっくしゅん!!」

翔くんがまた大きなくしゃみをした。


「ちょっと翔くん大丈夫!?
風邪引いてるんじゃないの…」


熱があるんじゃないかと、わたしはまた無意識に翔くんのおでこに触れる。