「…み!あ、みっ!おき…ろ!」

遠くの方から誰かが私の名前を呼んでいる。
パチッと目を覚ました私。ふと、目に入った時計を見るともうすでに夜の9時。

「やっば!爆睡してた!!」

「お前、いつも寝てるだろーが。」

ふっ…と笑いながら言う凛人。
まぁ、幼なじみの私が言う事じゃないが凛人は綺麗な顔立ちをしていて、性格もいい。だから、たくさんの女子が群がる。

「ごめんね?いつもいつも」

私が謝ると凛人は微笑んで

「いーって!」

と言ってくれる。不覚にも鼓動が速くなった。

「じゃ私、帰るね」

「それじゃ、俺も行くよ」

いい奴だなぁ。




「それじゃ、ありがとね」

「全然近いし、こんくらいヨユーだって!」

無事に家に帰った私は凛人と少し会話をして、別れを告げた。

「愛未、また明日なっ!」

凛人が無邪気な笑顔でそう言うから、わたしも

「凛人!また明日っ!」

と精一杯の笑顔をみせる。