……一応、俺達は双子だっていうのに。
……それに、俺にはあいつがいるから。
琉心の朝ごはんを食べてから俺は、もう1度自分の部屋に戻った。
そして、充電していたスマホをブレザーのポッケに入れて、リュックを背負う。
「あっ、柊聖!はい!お弁当 」
下に降りたらグットタイミングで琉心が出てきたから琉心からお弁当を受け取った。
「……さんきゅ。
いつも、ありがとな」
俺がそう言うと、
「……うん、じゃあね」
「おう」
俺と、琉心は同じ高校だけど出る時間は俺の方が早い。
駅に行くと、俺がいちばんつるむことが多い、夏樹(なつき)がいた。
「おー、柊聖。はよ」
「はよ、夏樹」
「あれ?
やっぱり、琉心ちゃんとは通学時間違うんだ?」
そう。夏樹は、琉心のことを知っている。
……当たり前だ。
琉心の初恋は、夏樹だから。
今は、誰を想ってるのかは知らないけれど、今は夏樹じゃない男が好きなのは知っている。


