しれっと私のスカートの裾を掴んで歩く弟




ふっ可愛い奴め




餓鬼の癖して澄ました顔で…




どんな大人になんだ、こいつ




慣れた廊下を歩く




エレベーターに乗り八階のボタンを押す




開いた扉からは病院独特の匂い




そのまま廊下を歩き足を止める




ノックなんてせず扉を引く




部屋番号には