「分かったよ。 もっかい、ジャンケンしてやるよ」 私の睨みが効いたのか、そう言って左手を前に突き出す。 私も前に突き出した。 重なった声とともに、手を大きく振り上げて決めた手の形を出す。 私はパーで、朝日はチョキ。 私は見事に負けを決めた。 「ほら、やっても結局負けてんじゃん」 「う、うっさいなあ」 なんなのよ。バカ! 大体、私は……。 「美味しければ、なんだっていいんだよ」