「そんなの気にすんなよ。言っただろ?美味しければなんだっていいって」 そう言いながら私の涙を優しくすくい取る。 「なんで、私なの」 「……言わせんなよ」 「言ってよ」 なんでそんな真っ赤な顔をするの? なんで優しくするの? 答えは知ってるけど気付かないふりをする。 私も意地悪だ。 「好きだからに決まってるだろっ」 照れる朝日をみて笑う。 とても愛おしく思った。