「とぼけるなよ。朝倉見てれば分かるって」 「……っ、ほんと何言ってるの?!私、持ってきてないって言ったじゃん」 「じゃあ、なんで逃げた?」 「そっ、それ、は……」 言い訳を必死に探す。 目の前には朝日がいつの間にか近くに来ていて、それに口をパクパクさせる。 頭だって回転してなくてもうなにがなんだか分かんなくなってきた。 「リュックの中にあるだろ?俺の」