「私のこと馬鹿にしてるの?」
「いえ、まったく」
「なんの気まぐれか知らないけど、施しなんていらないから」
「施し? ああ、あなたが横田に振られたからって? 違いますよ、これはギブアンドテイクの原則です。俺が三峰さんを助ける、その見返りにあなたを貰うって話。どうせ、あなたのことだから、地味に横田から圧力かけられてるんじゃないっすか? 健気に俺を口止めしようとしてんのにね」
「……高遠さん、感じ悪い」
「構いません、そういうの気にしないんで」
俺の手を振り払って見上げる顔は、目じりまで赤くて扇動的だった。
怒った顔が猛烈に綺麗なひとも珍しい。
幼なじみのアイツだったら、怒って赤くなった顔なんて子ザルにしか見えないだろうに。
そう思うと、ひとりでに笑いが込み上げてきた。
「ニヤニヤしないで、腹立たしいからっ。自分がモテるからって、誰でも言いなりになると思ってるんでしょう?」
「イーエ、そこまでは思ってないけど。でも、三峰さんが俺の言いなりになってくれるってのはイイっすよね」
ようやく慣れてきたこのひとを頑なにさせるのは本意じゃないが、安全牌のように扱われるのはもっと本意じゃない。
揺さぶって引っ搔き回したくなる衝動、それが何なのか。
「三峰さんに降りかかる面倒を、多少なりとも肩代わり出来ると思いますよ」
「いえ、まったく」
「なんの気まぐれか知らないけど、施しなんていらないから」
「施し? ああ、あなたが横田に振られたからって? 違いますよ、これはギブアンドテイクの原則です。俺が三峰さんを助ける、その見返りにあなたを貰うって話。どうせ、あなたのことだから、地味に横田から圧力かけられてるんじゃないっすか? 健気に俺を口止めしようとしてんのにね」
「……高遠さん、感じ悪い」
「構いません、そういうの気にしないんで」
俺の手を振り払って見上げる顔は、目じりまで赤くて扇動的だった。
怒った顔が猛烈に綺麗なひとも珍しい。
幼なじみのアイツだったら、怒って赤くなった顔なんて子ザルにしか見えないだろうに。
そう思うと、ひとりでに笑いが込み上げてきた。
「ニヤニヤしないで、腹立たしいからっ。自分がモテるからって、誰でも言いなりになると思ってるんでしょう?」
「イーエ、そこまでは思ってないけど。でも、三峰さんが俺の言いなりになってくれるってのはイイっすよね」
ようやく慣れてきたこのひとを頑なにさせるのは本意じゃないが、安全牌のように扱われるのはもっと本意じゃない。
揺さぶって引っ搔き回したくなる衝動、それが何なのか。
「三峰さんに降りかかる面倒を、多少なりとも肩代わり出来ると思いますよ」

