なんだか 知らねぇけど 今日も朝から 教員室 で シワババアに 『 教師としてなってない 』だの 『 禁煙しなさい 』だの 、ぐちぐち 説教 しやがって 、うるせぇな 。


「 やってらんね ー … 」



教室で 入学式にも 出席せずに 煙草 吸ってる 俺が よく 出身大学の 心理学教師 に なれたもんだ 。

さっきまで

窓の外には 新入生達が うじゃうじゃいて 、これからの 大学生活に ウキウキ してる顔してた

今だけだっつーの 、

俺が 現役だった時は 楽しい事なんか ちっとも 無かったな 。

今とおんなじ 、心理学を ひたすら 学んだ 。それだけだ 。

心理学 の 論文で 賞取ってから 、ここの教師になって 、大学の説明会 を 代表 でこなして 、そうやって初めてわかった 。誰かの上に立つ事 、なにかの 代表 になる 重みと 責任 を 知った 。

四年前 の 梅雨 の時から 重み と 責任 は 、ずっと 背負ってんだけどな 。





「 … あ 、チャイム 。」





入学式 始まった
こりゃ 後で また シワババアに お説教 だな 。



俺は 煙草の匂い が 教室に こもらないように ドアを開けた 。
そして また 教卓に 座り直して さっきと同じように 煙草を 吸う 。


… 今年の1年生の中に 見覚えのある 名前が あったんだよな 。忘れたくても忘れられない 、名前 。しかも 担当クラス で


まあ 、人違い だと思うけど …


あいつは 、
俺の責任の始まり
俺の重みの始まり
だけど つまらない 日常から 少しの間 引っ張り出してくれた 俺の恩人 。



「 … 久しぶり 。」






俺の








「 … よお 、莉佳子 。」






心で思いつづけた人