「ふふっ。泣いて喜ぶだなんて。 俊がそんなことするわけないじゃん」 「…あいつならありえるけど」 怜は、ぼそっとそう呟いたけど、私には聞こえなかった。 喜んでもらえるといいな…。 丁寧にラッピングした手作りチョコをギュッ抱きしめる。 バレンタイン…。 無事渡せますように。 そう心の中で私は呟いた。