吸血ロミオ



「はーっ……もういいわ、小春」


黙ってしまったあたしに、智花が諦めたようにもう一度ため息を着いた。


「あたし、別れられちゃうかな……?」


正直言うと、それが一番不安。


失礼な態度しちゃったもん。


嫌われたっておかしくない。


せっかく付き合えたと思ったのに5分もせずに別れちゃうなんて……やだ。


「知らないわよ、私はセンパイじゃないんだから。

……とりあえず謝ってきなさい」


智花がそう言った時だった。


廊下から「きゃー」と黄色い声が聞こえ、ざわめき始めた。


なんだろう?


「やけに騒がしいわね」


そう感じたのは智花も同じようだった。


「見に行ってみましょ」


「うん」


周りの野次馬たちにつられ、あたしたちも席を立つ。



「ほら!あれあれ!三年のセンパイで学校ナンバーワンのイケメンだよ!」


「え!どれどれ?」



センパイ?イケメン?


盗み聞きのつもりじゃないんだけど、なんとなく会話の続きが気になった。