智花はそんなことを聞かれたこと自体が気に障ったのか、不機嫌そうに答える。
さすが、ずっと付き合ってきた親友は言うことが違う。
あたしは暗闇の中にかすかな希望を見出したかのように、瞳を輝かせた。
「……実はね、智花……」
あたしは特に意味もなく、辺りを忙しなく見回しながら誰もいないことを確認すると智花の耳に顔を寄せた。
それを見た智花が顔をしかめる。
「なに、それってよっぽど聞かれたらマズい話なワケ?」
……特にそんなワケではないけれど、まったくの逆かとも言えばそうでもない。
あたしは智花の言葉を無視して昨日の出来事を打ち明けた。
「ーーー実はね、センパイ……ヴァンパイアだったんだ」
智花の瞳が見開かれた。
…しかし、次の瞬間。
「あんた、バカじゃないの?」
…智花の反応は相変わらず取り付く島もないバッサリとしたものだった。

