『ちょっと待ってくださいね……
えっと、絆創膏絆創膏……』
鞄の中をまさぐっている途中でハッと気付いてしまった。
……しまった。あたしみたいな女子力ゼロが絆創膏なんていう女子アイテムなんて持ってるはずなかった。
『…どうかしたの?』
鞄の中に手を突っ込んだまま、固まるあたしを見て彼は整った眉をひそめた。
…あほだ。あたし、間違いなく。
手当てさせてくださいとか言って絆創膏もないなんて、どんだけマヌケなんだよぉ!あたし!
固まったままの額にタラタラと冷や汗が流れてくる。
『はぁ……大丈夫だよ。これくらい気にしなくて』
何も言わないあたしを見て彼は何か察したのか、ため息をつくと立ち上がろうとした。
……帰るつもり、だよね。
どうしよ、まだ話したいなんて、おかしいよね。
あたしたち、今日初めて会ったばかりなのにこんなに別れるのがいやなんて。
あたし、どうしちゃったの?

