何も考えたくない……
『〜〜♪』
ゴロンと寝返りを打ったその時、机の上でスマホがメールが来たことを告げた。
…なんとなく身体がだるくて、寝転んだままスマホに手を伸ばす。
送信相手は智花だった。
『To:小春
主題:なし
本文:センパイとの帰宅、どうー?(^ ^)
なんか親展あったかな〜?報告よろ!』
……智花。
一瞬智花にセンパイについて相談しようとも思ったけど、思い直した。
…あたしの立場だったら『カレシがヴァンパイアだったの!どうしよ〜∑(゚Д゚)』なんてメール来ても『はっ?』て返すだけだ。
あたしだって実際この目で見るまではヴァンパイアなんて想像の世界のものだと思ってたんだから。
…センパイ。
胸がキュウッと苦しくなる。
…好きじゃないって言われたのに、どうしよう。あたしまだこんなにセンパイが好きだ。
だってセンパイはあたしの初恋だもん……
あの日出会った時からずっとーーー。

