家にも入らず、一人ぼーっと突っ立っている様は周りから見ればどう思われただろう。
あたしが我に返ったのはきっと不意に突き抜けた秋風のせい。
「…へっくしょん!……さむ」
……今更だけど、今10月なんだった。
ブルブルッと体を震わせ、あたしは自分の家に入った。
「ふーっ……」
部屋に戻ると何故か力が抜けてしまい、あたしはポスンとベッドに倒れこんだ。
……ほんと、今日は色々ありすぎたな。
枕元のクッションを抱きながら、一日の出来事を振り返る。
…センパイと付き合えたと思ったら、センパイはまさかのヴァンパイアだし。
もうなんだかワケ分かんないよ…

