ふっ、と吐き出すように笑う。
「ま、いいか……
小春、何としても君を奪ってみせるから……覚悟しておいて、ね?」
「〜〜っ!」
センパイはそう言って妖艶な笑みを浮かべた。
…そんなこと考えてるヒマなんてないのに、ドキッとしてしまったのはセンパイが耳元で囁いてきたせい。
熱い吐息がかかり、あたしの顔はどんどん赤くなっていく。
センパイはそんなあたしを見てクスクス笑いながら体を離したが、それでもドキドキはおさまらない。
……か、覚悟しておけって、あたしも血を吸われるってことだよね…
や、やだやだ!
いくらセンパイでも、血なんてあげたくない!
あたしはぶんぶんと首を振った。
「ち、血なら他の女の子からもらえばいいじゃないですかっ!」

