「なるほどねぇ。じゃあ2人が離れた理由は?」
「愛梨と約束したんだ結婚しようって。子供あるあるだろ、まぁその時は本気だったけど」
前田くんは同情していた要の話を聞いて
「それでダメだといわれたのか?」
「あぁ…」
「で、高槻の執事になったわけと」
「まぁその前にも他の場所でやっていたんだ」
「…ひとつ聞いていいか」
「なんだよ」
「実際さ、愛梨と一緒にいたいか?」
「そうしたかったよ」
「過去形?」
「今はお嬢様がいるから…」
「俺、愛梨と結婚する気ないんだよ…」
「え?何言ってんだよ」
要は驚いていた
「俺には大切な人がいるんだ…」
「だけどこれは!」
「分かってる、政略結婚。けど上手く行けば君達は結ばれるかもしれない、協力しないか?」
「…」
要は迷っていた
どっちを取るのか
愛梨をとるのか
りりかをとるのか
「答えは今じゃなくていい。考えておいて」
前田くんはそういい立ち上がりその場から去った
要は病院の待合室に1人で残っていた
今にも蛍光灯の光が消えそうだった

