お嬢様と7人の男子


「俺の家、大家族だから…」



「いいね。」


「あ、これお茶な」



「あ、ありがとう」



「本題に入るけど。このことは秘密にしてほしいんだけど…いい?」


「う、うん。誰にも話さない」



「俺ん家、貧乏だろ?家だってボロいし」


「予想外だよ」


「まぁ、そりゃそうだろ。みんなの中では俺は金持ち設定になってるし」


「でも、この前、車とか高そうなやつだったし」


「あれ、ハヤテの。ハヤテが貸してくれたんだ、お金もくれた」



「そ、そうなんだ」



「この学校に入ったのも特待生だから、お金持ちっていうのもハヤテがそういう設定にしろって。黒王子って言われているのもあくまでも設定にしか過ぎない」


「はぁ。」



「まぁ、もともと怖いって言われてるけどさ…表情が怖いとか」



やっぱりもともとなんだ…



「嘘ついて悪かったな。このことは本当はみんなに言ってもいいった俺は思ってるけどハヤテはダメって言うから言ってないだけなんだ」



「そっか…。」


「これでわかっただろ?俺は金持ちじゃない黒王子。お前らみたいな生活なんて夢の夢。みんな俺に憧れているとか言ってるけど、こんな俺を知ったら誰も憧れないだろ」