「私たちってこれから売れなくなるのかなあ」


「でも、辞めたらガーネットの名前が消えるから余計に辛いし」


実を言うと、香澄さんも卒業メンバーに名を連ねていた。


これ以上卒業生を出したくないってのは私もそうだった。


打つ手がない日々が続いたある日、きっかけが訪れた。


夏の終わり頃に開催されるとある大会のアンバサダー契約が終わった。


代わりの子はガーネットメンバーからだったし、主催者さんは誰かアンバサダーにふさわしい人がいれば起用を前向きに検討するって言うので香澄さんを推薦したらトントン拍子に決まりました。


とりあえず今年は無事に大役を果たしてくれて来年も引き続き担当することにはなったが、安心とは言えないのが辛いなあ。