「ねぇ、玲奈さ、あのアイドル達と

席近いけど、話したりした?」

由羅が珍しくそんなことを聞いてくる。

今まで触れてこなかったのに。

「あー、一回も話してないよ。

ってか、私興味ないし」

アイドルよりYouTuberの方が好き。

カッコよくないはないけど、

面白いからずっと笑ってられるし。笑

「実はさっ。私気になっちゃったんだよね。」

・・・は?

由羅、由羅が恋?!

「え、だれだれだれっ。

待ってね。由羅が選ぶんだったら・・・

あっ!!永瀬くん?!」

細いしちょっぴり日焼けしてて、

関西弁で見た目とギャップあって

面白いって、由羅のタイプかも!!

「うーうん、残念!

岸くん、ってダメかな?笑」

ぅうぇぇぇぇえ?!

まっっったく由羅のタイプじゃなくない?!

「この前さー、話してさ。」

「うんうん。」

つい、前のめりになってしまう。

「んで、すんごく面白くて。

私のことめっちゃ褒めてくれたり

もーさ、キュンキュンすることばっか!」

きゃぴきゃぴしてる由羅なんて

みるの初めてかも。

ってか、全然話し分かんないし!

好きになった理由になってないようなっ笑

「んでさ、明日バレンタインじゃん?

だからチョコ渡して、

告白しよっかなって。」

え、展開はやっ!!

「そのこの前話したのって、いつ?」

「あー、いつだっけ。5日も経ってない。」

そりゃそうだ。

転入生アイドルが転入してきたのは

1週間前だもん。

「ってことで、今日バレンタインの

買い物付き合って!」

すんごいキラキラした目で

私を見てくる由羅は本当に可愛い。

こんな子振る人なんていないだろーな。

いたら私が叩き潰す。

そうして、今日の放課後

バレンタインの買い物に行くことになった。