「車イス引くなんて初めてだよ。」 と笑って言った。 「俺も今までは怪我とかしたことなかったからなぁ。でも、車イス乗ってみたかったんだよな!」 ニカッと笑顔を浮かべながら私の顔を見てきた。 その笑顔を見て、またドキっとした。 (まただ…なんなんだろ…) そんな事を思いながら窓側に車イスを付けて窓を開けた。 春の朝はほんとに寒いなと思った。