朝、目を覚ますとまだ陽が昇っていなかった。

だから、私はこっそり病室を抜け出して屋上に行こうかなと思った。

春の朝はまだ寒い。
そう思って少し暖かい格好をしてドアに手をかけた。

すると声が聞こえた。

「んっ…あれ、早起きだな。おはよ。ってお前何してんだ!?」

と涼くんが大きな声を出したので慌てて口を抑えた。