塀から上がって柱を伝い 登っていく。 匂いに近づいてくたび腹が急かすように鳴る。 窓枠に前足をかけて中をのぞけば、小さな部屋。 真ん中にあるテーブル上に ほかほかと湯気を立てる美味そうなスープが! オレあんま熱いの苦手だけど。 贅沢はいうまい。 ちょうど部屋には誰もいなさそうだし、ちょっと悪いけどもらっちゃえ! そう飛び出そうとしたとき、 モソ、と何かが動く音がした。 「?!」