マジカルウォーズ

明くる日、学校に欠席届けを提出して、新幹線で京都へとやって来た。


手紙には地図が同封されており、駅から電車とバスを乗り継いで、静かな所へと芽衣を導いていった。

『同じ京都でも、入り組むとここまで静かになっちゃうなんて……』

地図を片手にさまようこと一時間。
芽衣は古い木造の店の前に立っていた。

古びて、文字が消えかかっている看板には

"術物堂"

の文字が。


『こ、ここっ?』


扉に『商い中』の看板が立っている為、かろうじて店だと分かるが、一見ただの壁にしか見えない。


とりあえず、扉を叩いてノブをまわすと、

ギイイッと気味の悪い音とともに、カランコロンと可愛いドアに付いている鈴の音が店内にこだました。

『あ、あの〜?こんにちは〜』

店の中は外見に反して美しい京都を模写したような赤を基調とした作りになっていた。


棚に陳列してある物たちを除けば、可愛らしいはんなりしたお店の雰囲気だ。