「お話は終わったかしら」


涙を流した二人は、この世のものとは思えないほどの声になっていた。叫びあったのでしょうね。


「信じられないよ。やよいちゃん、嘘って言って‼ 」


「無理だよ。真実だもん」


「あの、後でまた時間をとるので1つ聞いてもいいかしら? 」


ほっておいてもいいのだけど、このままではいつまでたっても生け贄の回収が出来なくなりますからね。


「さつきさん。そろそろ決めていただけますか? 生け贄はあなたと彼女、どっちかしら? 願いの取り消しは不可能よ」


こんなに労働力を使っている願いが取り消されたらたまらないわ。


「わかりました。……私を……私を連れてってください」


だろうと思ったわ。彼女は心優しい。そんな子が自分第一な分けないもの。


「さつきちゃん。私はいいから。さつきちゃんはダメ」


「やよいちゃんがいなければ私は無理だもん。だから…………いいの」