「それよりさ!今日は巻かないの?クルクル~って」 「うん。今日はストレートでいい」 コテで髪を巻く動作を真似る秀真にそう答える。 「仕度終わったんなら、さっさと学校行くぞ」 立ちあがった悠は、私のカバンを持って先に階段を降りていく。 そして秀真も 「明里、モタモタしてると置いてくからね」 と後を追うように部屋から出て行った。 「……ったく、毎日毎日よく続くな」 机の上のスマホに手を伸ばして充電器から外すと、ポケットに突っ込んで部屋のドアを閉めた。