隣りの恋ゴコロ



教室の近くまでやってきて、ピタリと足が止まる。

“大丈夫”と後ろから秀真に優しく背中を押され、深呼吸して教室まで向かった。


「明里!」


開いていたドアから姿を見せると、心配そうに祐実が寄ってきた。


「体大丈夫なの?」

「うん、もう平気。心配掛けてごめんね」

「それなら良かった」


安心した祐実にそっと微笑む。

悠の姿が見当たらず、どうやら彼女の所へと行っているらしい。

今日ばかりは良かった、と思った。


「明里、今野くんと喧嘩でもしたの?」

「え、何で」

「明里が来ない理由を今野くんに聞いたら“さあ”ってそれだけだよ?超冷めた感じでさ!」


「……喧嘩っていうか……私が一方的に悪いんだ」

「何かあったの?後で詳しく聞かせなさいよね」


浮かない顔の私に、祐実はそう言って自分の席に戻った。