「俺の方こそごめん。自分のことばっかりで都合いいこと言った……」
秀真は立ち上がると、私の頭を優しく撫でた。
「明里がそんなこと出来るような子じゃないって、俺が一番よく知ってんのにな」
「愁真が思ってるほど、良い子じゃないよ」
この場でハッキリと振ることは出来るのに、秀真を失うのが怖くてそれを躊躇う気持ちがあるのも確かだ。
「今は振られちゃったけど、俺は長期戦で頑張るって決めてるから、そう簡単には諦めないからね?」
「愁真……」
「俺がしぶとい奴だって知ってんだろ?だから覚悟しててね。いつか絶対明里を俺に振りむかせてみせるから」
秀真はそう言って、ベッドの上のカバンに手を伸ばした。
「学校行こう。遅れるよ」
「あ、待って」
自分の荷物を抱えて秀真の後を追う。
「いってきまーす!」
元気よく家を出た時、偶然にも悠と鉢合わせになった。

