「何で何かあったなんて思うの?」
「普通に考えたら誰だってそう思うだろ。悠が明里の部屋に迎えに来ないなんて、さすがに変じゃん」
「……彼女にでも釘刺されたんじゃん?“もうあの子のところには行かないで”とかさ」
「もしかして喧嘩――…」
「してないよ」
笑って誤魔化そうとすると、ベッドから立ち上がった秀真が私の手を掴んだ。
「秀真、危ない。火傷するよ」
「明里は何でいつもそうやって、すぐ俺に隠そうとすんの?」
秀真はコテを取り上げ、私の体を横に向き直させて自分はそこにしゃがみ込んだ。
「いつも一緒に居んだから相談ぐらいしてよ。隠し事されんのが、一番寂しいって前にも言ったろ?」
捨て犬みたいな泣きそうな目に、チクンと胸が痛んだ。
「……私、悠に迫ったの」
「え?」
その言葉を聞いて、目を丸くする秀真。

