「何が言いたいのか、いくら鈍感な明里にも分かるよね?」
「……それ以上は言わなくてもいい」
そう、小さく頷き返す。
――去年の冬か……。
考えてみれば、あれからもう三ヶ月も経ってたんだなあ……。
その時のことを思い出していたら、懐かしいような寂しいようなそんな気持ちになった。
「あれ?ハルは?」
キョロキョロと見渡しながら、まだ姿が無い悠のことを聞いてくる秀真。
「またサボり」
「ゲッ、また?ハル、去年の2学期から一度も式とか出てないじゃんか!」
「うん、ずっと出てないね」
「彼女が出来た途端、これだもんな」
とため息吐く。

