「何ニヤけてんだよ」
「だって嬉しいんだもん」
悠もずっと大切に持っていてくれたんだなって。
「それだけでニヤけんなら、要らないか」
「え?何が?」
「別になんでもねえよ」
悠ははぐらかすように床に落ちていた雑誌を拾い上げる。
「気になる!何かあるんでしょう?!」
ゴソゴソとベッドの引き出しをあさってから
「明里、手出して」
と言ってくる。
「はい」
言われるがまま右手を出すと、悠はその薬指に指輪を通した。
「えっ?えっ?」
突然のことに驚きを隠せない。
「うん。サイズピッタリだ」
と満足気に笑う悠。

