「なんだ、俺の方が先じゃん。小学生の時からだし」
「嘘っ?!そんな前から?!」
「そんな驚くことか?」
悠はそう言って、目を丸くする私の両肩に自分の腕を乗せた。
「こう見えて俺は明里にベタ惚れしてんだけど?」
至近距離にまで近づけられた顔に、息を呑む。
「明里って俺のこと、本当になーんも知らねえのな」
「だ、だって……悠は自分のこと話そうとしないんだから当然でしょ?」
「まあ、それもそうだな。 ……じゃあ、今俺が何考えてるか当ててみ」
そう言ってあたしの顔を覗き込む。
「悠が今考えてること?」
「そう」
「うーん……今日の夜ご飯のこととかかな?」
そう答えると、悠は“ぶはっ”と笑いをふき出した。
「なんだよ、それ。俺は小学生かよ」
「大真面目に答えたつもりなんだけど……じゃあ、何?」
「そんなの一つに決まってんだろ」
グッと私の顔を両手で包み込んで。
「キスしたい」
甘い声で呟いて、そのまま自分の唇を寄せた。

