「もう行っていいよ。これ以上恥晒しは御免だし」
「……本当に悪かった……」
悠はもう一度梨花さんの背中に向かって謝ると、立ち上がって振り返った。
「行こう、明里」
「う、うん……」
私は悠に腕を引かれるまま、教室を後にした。
梨花さんの泣き崩れる姿を見て、胸がキュッと締め付けられて苦しかった。
けれども、この手をずっと離さないでほしいと不謹慎にも思ってしまった。
「悠、秀真。二人とも助けに来てくれてありがとう」
教室に向かいながら、両隣りを歩く二人にお礼を言う。
きっと二人が来てくれなかったら、私はもっと酷い目に遭っていたかもしれない。
「ったく、お前はいっつも一人で突っ走りすぎなんだよ」
「ほんと、ほんと。何かあったら俺らを頼ってよ。少しは力になれるかもしれないのにさ」
「……うん、ごめんね」
謝る私に、二人は優しい笑顔を返してくれた。

