「ええっ!秀真がっ?!」
「じゃあな」
「――ッ、待って!」
教室に向かおうとした悠を引き止め、私はスリッパのまま部室の方へ引っ張り始める。
「おい、待てコラ!何で俺がお前の趣味に付き合わなきゃなんねーんだ」
悠は腕を振り上げ、私の手を離す。
「趣味って何よ!?」
「あれ?違った?俺が彼女以外の女から告白されてる時、お前覗き見してんじゃん。だから、てっきり覗き見が趣味なのかとばかり……」
「ちがーう!確かに見てるけど、趣味とかじゃないもん!」
ただ、気になるんだ。
秀真や悠がどんな子から好かれ、どんな風にして断っているのか……。

