───水優side


いつまで経っても智が開放される気配はなかった。
水優は美蓮を騙し続けていた。



今日は朝早くから谷村に呼び出されている
思い足取りで雷輝との待ち合わせ場所に向かった。





「よお七瀬」


広い倉庫の中には
鉄パイプや金属バットなど物騒なものが山ほどあった。



コンクリートの床には血も広がっていた
なんとなくその血を辿っていくと


血の先に



智がいた。


傷だらけで柱に縛り付けられて身動きが取れない智がいた




「智っ！！！！」


私は大声で智に駆け寄る



「水優...、バカだろ...こんなとこまで、、、来るんじゃね...よ」


智の声はとても小さかった
それだけ衰弱しているのか。



「運命の再開に浸ってる場合じゃねーんだ、ここ最近七瀬は、いい働きをしてくれたからな。これで事がスムーズに運ぶ。感謝の気持ちだ」



自分が卑怯なばかりに
色んな人を巻き込み、裏切ってしまった。




「でもここがクライマックスだ。」


谷村は高笑いをしてる。



次の瞬間谷村は驚く言葉を並べた